カートヴォネガットに出会った
ドイツ系アメリカ人作家カートヴォネガットの『屠殺場5号』を読んでいる。こんな文章、読んだことない。絶望と皮肉が一周して、エンタメになってる。アメリカに生まれるっていうのも大変なことだ!!一応「SF」だけどものすごく地味でリアル。
カートヴォネガットは第二次大戦時、ドイツの美しい都市ドレスデンで、アメリカによる爆撃を、アメリカ兵捕虜として体験した。これ、ものすごい皮肉で絶望だよね。兵隊の多くは、ほんの子どもだった。SFって苦手だけど、SFでしか表現できないものもあるんですね。時間の感覚とか存在についてとか。分類するとSFだけど、哲学な気がする。
作者はニヒリストって紹介されてるけど、私はそう思わない。絶望と皮肉が一周して、現実へのいてもたってもいられなさを突き付けられる。
お前はどうするの?これ、感じる力はある?って。
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